+狂愛+


「ねぇ、リンク。リンクってば。起きて」

僕はリンクに呼びかける。
リンクはベットに寝たまま動かない。
リンクの綺麗な裸体に指を這わしてたら、やっと気付いてくれた。

「マルスさん・・・」

リンクはぼんやりと目を覚ます。

「おはようリンク」

僕はリンクの顔を覗き込んで視線を合わす。
ぱくぱくとリンクが小さく唇を動かした。
何?喉が渇いてるの?

「・・・あなたは・・・間違って・・・います・・・」

いきなり、何かと思えば。
少し、期待したのになぁ。

「いいや。間違ってなんか無い」

だってこの気持ちで色々大変な思いもしたんだ。
そうまでして貫いたこの気持ちに、間違いなんてない。

「愛しているよ、リンク」

僕の、願い、望み、欲望。

リンクは僕から顔を背けた。
まるで否定するように。

「受け入れてくれないんだね・・・リンク」

リンクの唇を奪う。
リンクの舌を噛んで血を流させる。
リンクは驚いて舌を自分の口に戻したが僕はそれを追った。
リンクの口の中で血の味が満ちる。

なんて甘美で甘露。

離した唇からは赤い糸が伝った。

「僕はリンクの願いも、叶えたいとは思っているんだけどね」

リンクは眉を顰めた。
嘘だと思っているのかな。
僕は結構本気なのに。

「リンクは僕を殺したい?」

リンクは首を横に振る。

「でもここから逃げたいんだろう?」

僕は優しく、リンクの頬に触れた。
柔らかくて暖かい肉の感触。

「もしリンクが死んだら、僕はリンクをたべてしまうかもね」
「だってこんなに可愛いんだし。僕は顎が砕けても止めないだろうね」
「リンクの首から上はちゃんと保存するよ。だってこんな綺麗な瞳」
「潰してしまうのは惜しいからね」

リンクの全てを、僕が奪う。

「愛しているよ、リンク。ずっと・・・」

僕が死んでも、リンクが死んでも。
僕はきっと君を放さない。

「マルスさん・・・」
「何?リンク」
「私はこれからも、そして死んでも、あなたのものにはなれないんです・・・」

僕は目を見開いた。

ああもう。リンクは、なんでわからないのかな。
そうやって拒絶されればされるほど、僕は壊れるのに。

僕はリンクの首に手を掛けた。
リンクはおびえもせずに僕を見詰める。
僕は力は込めない。ただ纏わりつくように手を這わしただけ。

「愛してるよ、リンク」

リンクの身体に舌を這わす。
何度味わっても飽きることの無い味。
足先からゆっくりと。
首筋まで丁寧に。

「・・・っ!」

・・・リンクの身体が少し跳ねた。
その反応だけで、僕は背筋に電流は走る。ゾクゾクする。

僕はリンクの足を開く。
リンクは抵抗しなかった。

「リンク、前はすごく暴れてたのにね」

こうして人形みたいになってるのも可愛い。
・・・僕だけの人形になってくれたらいいのに。

リンクの秘所に少し舌を這わして、僕はリンクの中に押し入った。
リンクの苦痛に歪む顔と悲鳴。

「あ゛あ゛あ゛ぁぁっ!!」

リンクの、綺麗な声。

「リンク、感じてるの?」

リンクは苦痛の中で、僅かな快楽を見つけるようなっていた。
僕がそう、やった。

「っ――ぐぅっ!う゛、ぁぁあああっ!!やぁぁ!!」

リンクを何度も強く貫いて、食らう。

「リンク・・・もぅ、いい?」

僕はリンクの答えを待たずに、突き上げた。

「ひっ・・ああああぁぁっっ!!」
「っ・・・!!」


快感して恍惚して墜落する。


「・・・リンク、愛してるよ」
「・・・・・・・・・」

リンクは答えない。
ただ黙って涙を流した。

「愛してる」



リンク。

僕はね。

リンクで狂わされるなら。

僕は狂ってもいいかなって。

そう、思うときがあるんだ。

ねぇ、なんで僕たちは出会ってしまったんだろう。

リンクの心はもう別のところに行っていたのにね。

リンク。

愛しているよ。



                                   fin.